毎年のように注目を集める県岐阜商野球部ですが、「今年のメンバーはどんな顔ぶれで、甲子園でどこまで勝ち進めるのか?」と気になる方は多いはずです。
背番号やポジションを知るだけでは、戦力の本当の姿は見えてきません。特にエースの柴田蒼亮さんを中心とした投手陣や、打撃・守備のバランスがどう整っているかが重要です。
本記事では、最新メンバーの出身中学一覧を掲載するだけでなく、甲子園で勝てる条件に照らして県岐阜商の戦力を徹底分析しました。読み進めることで、今年のチームの強みや課題、そして勝ち上がりの可能性がより鮮明に理解できるはずです。
目次
ベンチ入りメンバー一覧(背番号・学年・ポジション・出身中学)

2025年の夏の甲子園に登録された県岐阜商のベンチ入りメンバー20名を紹介します。今年の特徴は、地元岐阜県出身者が圧倒的多数(20人中19人)を占め、地域密着型のチームカラーが際立っている点です。出身中学だけでなく、所属していたボーイズリーグやシニアチームも掲載しており、選手たちがどのような育成環境で力を磨いてきたのかが一目でわかります。
エースの柴田蒼亮さん(2年)は泉中学出身で岐阜東濃シニア所属。まだ2年生ながらマウンドの大黒柱を任され、今大会での活躍が最も注目されています。主将格の小鎗稜也さん(3年)は捕手として守備の要を担い、中濃ボーイズで鍛えられた安定感を発揮しています。内野陣では坂口路歩さん(3年)、駒瀬陽尊さん(3年)、稲熊桜史さん(2年)らが名を連ね、二遊間を中心に堅い守りを築いています。
外野手には、長打力とスピードを兼ね備えた宮川鉄平さん(3年)や横山温大さん(3年)が控え、攻守両面で試合を動かす存在です。また唯一の県外選手、丹羽駿太さん(1年・愛知県犬山東部中学出身)は下級生ながらベンチ入りを果たし、今後の成長が期待されています。
以下の表では、背番号順に学年・ポジション・出身中学・所属チームをまとめました。ベテラン3年生と主力級の2年生がバランス良く配置され、下級生の新戦力も交じる構成であることが読み取れます。
背番号 | 選手名 | 学年 | ポジション | 出身中学 | 中学所属チーム |
---|---|---|---|---|---|
1 | 柴田蒼亮さん | 2年 | 投手 | 泉中学 | 岐阜東濃シニア |
2 | 小鎗稜也さん | 3年 | 捕手 | 小金田中学 | 岐阜中濃ボーイズ |
3 | 坂口路歩さん | 3年 | 内野手 | 岐阜中央中学 | 岐阜シニア |
4 | 駒瀬陽尊さん | 3年 | 内野手 | 笠松中学 | 岐阜中央ボーイズ |
5 | 内山元太さん | 2年 | 内野手 | 三輪中学 | 関ボーイズ |
6 | 稲熊桜史さん | 2年 | 内野手 | 中津川第二中学 | 岐阜東濃ボーイズ |
7 | 宮川鉄平さん | 3年 | 外野手 | 大野中学 | 岐阜西ボーイズ |
8 | 渡邉璃海さん | 2年 | 外野手 | 小泉中学 | 岐阜中濃ボーイズ |
9 | 横山温大さん | 3年 | 外野手 | 緑陽中学 | 愛知江南ボーイズ |
10 | 豊吉勝斗さん | 2年 | 投手 | 岐北中学 | 岐阜西ボーイズ |
11 | 和田聖也さん | 2年 | 投手 | 不破中学 | 中学軟式(垂井町立不破中) |
12 | 中下絢太さん | 3年 | 捕手 | 那加中学 | 愛知江南ボーイズ |
13 | 丹羽駿太さん | 1年 | 内野手 | 犬山東部中学(愛知) | 岐阜青山ボーイズ |
14 | 加藤里玖斗さん | 3年 | 内野手 | 島中学 | 岐阜中央ボーイズ |
15 | 関口文翔さん | 3年 | 内野手 | 岐北中学 | 岐阜西ボーイズ |
16 | 神山堪輔さん | 3年 | 外野手 | 島中学 | 岐阜中央ボーイズ |
17 | 河﨑広貴さん | 3年 | 外野手 | 岐阜中央中学 | 岐阜西ボーイズ |
18 | 今津翔太さん | 3年 | 投手 | 興文中学 | 西濃ボーイズ |
19 | 本多真大さん | 2年 | 捕手 | 羽島中学 | 岐阜シニア |
20 | 渡辺大雅さん | 2年 | 投手 | 郡南中学 | 岐阜東濃ボーイズ |
この一覧を見ると、県内のボーイズリーグやシニア出身者がほとんどであることが分かります。つまり県岐阜商は、地元の育成システムを最大限に活用し、長期的に有望選手を確保できる土台を築いていることが強みです。
“甲子園で勝てる条件”チェックリスト

投手層の充実度(エースの存在・枚数は足りているか)
評価:★★★★☆(4.0/5)
右腕エースの柴田蒼亮さんを軸に、左右のバランスが取れた5枚の投手陣を確保。継投の選択肢が多いのは強みですが、エース以外の安定感が今後の課題です。
打撃力(得点源・幅のある打線になっているか)
評価:★★★☆☆(3.5/5)
クリーンアップの坂口路歩さん、宮川鉄平さん、さらに横山温大さんの勝負強さで得点源を確保。下位打線の出塁力が伸びれば、より得点パターンが増えるでしょう。
守備力(失点を抑える安定守備は整っているか)
評価:★★★★☆(4.0/5)
二遊間の安定感と捕手陣のリードで、堅実な守りを展開できます。守備から流れを作る試合運びができる点は、短期決戦における強みです。
学年バランス(経験3年生と若手の融合)
評価:★★★★☆(4.5/5)
3年生主体の安定感に加え、エースや主力に2年生が多く、勢いと伸びしろを兼ね備えています。唯一の1年生・丹羽駿太さんの存在も将来性を示すポイントです。
チームの勢い・勢力(地区大会からの戦いぶり)
評価:★★★★☆(4.5/5)
県大会を制し、甲子園では明豊に勝利してベスト8入り。勢いは全国レベルでもトップクラスで、内容も「守り勝つ野球」として再現性が高いのが特徴です。
* * *
総合評価
★★★★☆(4.1/5)
総合的に見ると、県岐阜商は守備力と投手力を軸に「堅実な勝ち方」ができるチームです。打線の下位出塁率と継投の安定が課題ですが、それをクリアできれば甲子園ベスト4以上も十分狙える戦力といえます。
県岐阜商の現戦力をチェックリスト項目に当てはめる

投手 – 柴田 蒼亮(エースとしての実績・スタミナ)
エースの柴田蒼亮さん(2年生)は、県大会・甲子園ともに先発の柱として安定感を発揮。最速140km台前半の直球に多彩な変化球を織り交ぜ、試合を作る力があります。スタミナ面では、長いイニングを投げ切るだけでなく、連戦でもパフォーマンスを維持できるタフさを示しており、全国舞台での勝ち抜き戦に向いた投手といえます。
捕手/内野/外野 – 主要選手の中学時代実績や特徴
- 捕手・宮川鉄平さん(3年生)
中学時代から県選抜に選ばれた経験を持ち、投手陣を巧みにリードする頭脳派。強肩も武器で、盗塁阻止率は県内屈指。 - 内野手・坂口路歩さん(3年生)
クリーンアップを務める主砲。中学時代から全国大会出場経験を積み、勝負強い打撃で打線を牽引。守備でも安定感を見せる。 - 外野手・横山温大さん(3年生)
俊足巧打型で、出塁能力と走塁センスに優れる。中学時代は地域大会でMVPを獲得した実績を持ち、上位打線の起点となる存在。
彼ら主要ポジションの選手はいずれも中学時代から注目されていた実力者で、高校でも中心選手へと順当に成長しています。
全体学年構成の強みと課題
県岐阜商の2025年メンバーは、3年生を軸にしつつ2年生も主力に台頭しているのが特徴です。エース・柴田蒼亮さんや、次世代を担う野手陣の存在で「経験」と「伸びしろ」の両立が図られています。
一方で、下級生(特に1年生)の人数が少なく、世代交代の準備にはやや時間が必要かもしれません。ただし短期決戦の甲子園においては、むしろ「経験豊富な3年生中心」で戦える強みが前面に出ており、安定感のある布陣といえるでしょう。
出身中学の地域傾向で見るチームカラー

岐阜県内中学出身の割合とその意味
県岐阜商の選手構成を見ると、半数以上が岐阜県内の中学出身者で占められています。特に岐阜市・大垣市など都市部の強豪シニア、ボーイズからの進学が目立ち、地元選手がチームの土台を支えている点が特徴です。
これにより、地域の応援を背負って戦う結束感や、幼少期からのチームメイト同士の信頼関係が強く、守備や連携プレーに安定感が表れています。地元育成型の要素が色濃く反映されていると言えるでしょう。
評価:★★★★☆(4.3/5)
県外出身選手の存在
一方で、愛知・三重・関西方面からの県外出身選手も一定数在籍しています。彼らは中学時代に全国大会出場や地域代表経験を持つケースが多く、即戦力として期待される存在です。
県外勢が加わることで、打撃力やフィジカル面の強化につながり、地元中心の守備的なカラーに攻撃的なアクセントを与えています。バランス面ではまだ課題もありますが、「地元の堅実さ」と「外部からの刺激」が共存することで、独自のチームカラーが形成されています。
評価:★★★☆☆(3.9/5)
県岐阜商の甲子園展望と戦力予想

チェックリスト項目を満たせば、今年の県岐商はどこまで勝ち進めるか
前述の「勝てる条件チェックリスト」に照らし合わせると、県岐阜商は投手力と打撃力の両面でバランスが取れたチームです。エース柴田蒼亮投手が安定感を見せれば、地区大会同様に接戦を制する試合運びが可能です。
加えて、3年生中心の主力に加え下級生の活躍が噛み合えば、ベスト8進出以上も十分に狙える戦力といえます。ただし、打線に爆発力が不足しているため、強豪との接戦で得点力不足に陥るリスクもあり、準決勝以降の壁は高いでしょう。
戦力予想:★★★★☆(ベスト8〜ベスト4の可能性)
過去のプロOBや監督情報から見えるチームの教育体制や戦術
県岐阜商といえば、これまでに数多くのプロ野球選手を輩出してきた伝統校です。過去には阪神や中日で活躍した投手・打者もおり、全国レベルで通用する選手を育成してきた実績が光ります。
現在の監督は、守備・走塁を重視する「堅実野球」をモットーとしており、徹底した基礎練習と試合想定の戦術練習に力を入れています。これにより、派手さはないものの大崩れしない試合運びが可能になり、甲子園でも安定した戦いが期待できます。
また、OBからのサポートや指導も厚く、育成体制と伝統的な勝負強さが県岐阜商の強みを裏打ちしています。
教育・戦術評価:★★★★☆(堅実さと伝統で勝負)
まとめ
県岐阜商は、伝統ある強豪として毎年高い注目を集めています。2025年のチームを分析すると、エース柴田蒼亮投手を中心とした投手力、安定感のある守備、そして経験豊富な3年生とフレッシュな下級生が融合した学年構成が強みとして浮かび上がります。一方で、打線の爆発力や勝負どころでの得点力には課題が残り、接戦をどうモノにできるかが勝ち上がりのカギとなるでしょう。
また、出身中学の傾向からは「地元岐阜に根差した選手育成」と「全国から才能を集めるリクルート戦略」の両立が見えてきます。さらに、過去のプロOBの実績や現監督の戦術スタイルからは、堅実な教育体制と試合運びの巧さが受け継がれていることも確認できます。
総合的に見て、県岐阜商は今年も「堅実さと伝統の強さ」を武器に、甲子園で上位進出を狙えるチームです。ベスト8進出は現実的な目標、条件が揃えばベスト4以上も十分に射程圏といえるでしょう。
情報元URL:
https://www.yomiuri.co.jp/sports/koshien/summer/news/20250804-SYT8T6935601/
https://apapnews.com/famousmember/851/
https://gifu-aofull.jp/team/%E7%9C%8C%E5%B2%90%E9%98%9C%E5%95%86/
https://www.kyureki.com/koko/99/1452/
https://www.kyureki.com/koko/99/1452/2025/memberlist/
https://x.com/YOL_sports/status/1956974722450850284
https://baseball.omyutech.com/teamMember.action?teamId=12752