AIでブログを書くようになってから、「どのモデルを使うか」で迷うことが増えた。
ChatGPTは自然な文章を書く。Claude Opusは長い文脈や論理的な構成に強い。そんな評判はいくらでも見つかるけれど、自分の記事に合うかどうかは、実際に書かせてみないと分からない。
そこで、同じ日の体験を題材に、Cursor内のGPT-5.6 SolとClaude Opusの両方へ記事作成を依頼してみた。
どちらが明確に勝つのか確かめるつもりだった。しかし、結果は思っていたより曖昧だった。
同じ体験から、二本の記事を書いてもらった
題材にしたのは、ある職場で新人へのきつい接し方を見た日のことだった。
事実を説明するだけなら難しい話ではない。ただ、その場で感じた居心地の悪さや、なぜ人が定着しないのかという疑問、自分ならその環境へ戻りたいかという判断も含まれていた。
感情と仕事観が混ざった、少し扱いにくいテーマだったと思う。
少し前まで、私はCursor、ChatGPT、Claudeをどう分担するか決め切れずにいた。その時点で考えていた運用については、以前の記事に残している。
そこでは、Claudeを文章の仕上げに使う案も考えていた。ただ、まだ同じ題材で実際に比較したわけではなかった。
今回は、ようやくその続きを試せたことになる。
Claude Opusは、話の軸を作るのが上手かった
Claude Opusの記事は、全体の構造が分かりやすかった。
新人への態度を見たことから始まり、それが職場の雰囲気や人の定着にどう影響するのかへ話が進み、最後に自分の判断へ戻ってくる。主題が途中でぶれず、関連記事へつなぐ流れも自然だった。
読んでいて、「この記事は何について書いているのか」が見失われにくい。
特にゲームの攻略記録のように、最初の仮説、失敗、次に試したこと、結果の違いを順番に整理したい記事とは相性が良さそうだった。
一方で、文章から少し距離も感じた。
冷たいわけではない。ただ、自分の内側から出た文章というより、腕の良い編集者が体験を整理してくれた文章に近かった。
GPT-5.6 Solは、感情の温度が自分に近かった
GPT-5.6 Solが書いた記事は、感情の流れが自然だった。
その場で感じた嫌な空気や、強く断定するほどではない迷い、自分の中に残った引っかかりが、説明されすぎずに文章へ入っていた。
もう一つ、はっきり違ったのが執筆速度だった。今回試した範囲では、Claude OpusよりGPT-5.6 Solのほうが、記事を書き上げるまでの時間が短かった。
毎日のように記事を書くなら、この差は小さくない。完成まで待つ時間が短ければ、そのまま内容確認や修正へ進める。比較のために一度だけ使うのではなく、日常の執筆道具として考えたとき、速さも選択基準になると感じた。
このブログを始めたとき、私は「正しい答えを書くこと」より、自分を観測する記録にしたいと考えていた。
その目的を考えると、感情や文体が自分に近いことは、構成の美しさと同じくらい重要になる。
ただし、GPT-5.6 Solなら安心という意味ではない。以前にはChatGPTが、実際には感じていなかった感情まで自然な物語として補ったことがある。
感情表現が上手いからこそ、それが本当に自分の感情だったのかは、最後に確認しなければならない。
比較を続けるほど、執筆時間が増えていく
二本を読み比べた結果、出来はほぼ同じだと感じた。
Opusの構成を使い、GPT-5.6 Solの文体を重ねれば、さらに良い記事になるかもしれない。最初は私もそう考えた。
ところが実際にやろうとすると、二本を読み、違いを確認し、採用する段落を選び、つながりを直す必要がある。さらに別のモデルで仕上げれば、また確認が増える。
そこで「あれ?」と思った。
AIを使って執筆の負担を減らしたはずなのに、モデルを比較して最良の部分を集めることが、新しい仕事になっていた。
一記事の完成度を少し上げるために、毎回二本の記事を確認する。それでは日常的な運用として続かない。
勝者ではなく、用途ごとに一つを選ぶ
今回の比較から、ひとまず次のように決めた。
日々の出来事や感情を書くジャーナリング記事は、GPT-5.6 Solを使う。NIGHTREIGNの試行錯誤や、構造と論理を重視した記事はClaude Opusを使う。
両方に書かせて、良いところを混ぜる運用はしない。
これは、GPT-5.6 Solが感情記事で常に優れ、Opusが論理記事で必ず勝つという結論ではない。今回の題材と、自分の読み方、現在のモデルで試した結果にすぎない。
境界の曖昧な記事も、これから出てくると思う。そのときは、記事の中心が「何を感じたか」ならGPT-5.6 Sol、「何がどう変わったか」ならOpus、という程度に考えてみる。
AIで文章を作れるようになるほど、人間には何を選び、何を残すかという仕事が増える。この感覚については、以前の記事でも書いた。
今回決めたのは、最高のモデルではない。
毎回の迷いを減らし、書き始めるためのルールだ。
モデルの性能差を追い続けるより、今の自分が無理なく記事を残せることを優先したい。少なくとも今は、そのほうがブログを長く続けられる気がしている。



