長く利用してきたオンラインレッスンを解約した。
不満があったわけではない。むしろ、これまでずいぶんお世話になったと思っている。学んだことも多かったし、講師との関係も悪くなかった。
それでも、解約の連絡を送った後、気持ちが少し楽になった。
何かをやめた寂しさよりも、毎月続いていた支払いと、「このまま続けるべきだろうか」という小さな迷いから解放された感覚の方が大きかった。
良いサービスでも、今の自分に必要とは限らない
契約をやめるとき、相手やサービスに問題がないほど迷いやすい。
内容に不満があるなら、解約する理由は分かりやすい。しかし、親切にしてもらった経験があり、ある程度の成果も感じていると、「ここでやめるのは申し訳ないのではないか」と考えてしまう。
けれど、良いサービスであることと、今後も毎月料金を払い続けることは別の話だ。
生活の状況や目標が変われば、お金の使い方も変わっていく。
以前は必要だったものが、今は最優先ではなくなることもある。それは過去の選択が間違っていたという意味ではない。その時期には必要だったものを十分に受け取り、次の段階へ移る時期が来ただけだと思う。
今回も、学習そのものをやめるわけではない。
これからは、自分のペースで勉強を続ける。そのため、毎月レッスンを受ける形はいったん終えることにした。
解約すると、支出だけでなく迷いも減る
月額料金は、毎月自動的に引き落とされる。
一度契約すると、何もしなくても支払いだけは続いていく。そのため、本当は必要性が下がっていても、解約の手間や相手への遠慮によって、そのままにしてしまうことがある。
金額がそれほど大きくなければ、なおさら後回しになりやすい。
しかし、負担になっているのは金額だけではない。
「今月はきちんと受講できるだろうか」
「せっかく払っているのだから、もっと勉強しなければ」
「やめたい気もするが、まだ続けた方がよいのではないか」
そんな未決定の問題が、頭の片隅に残り続ける。
解約の連絡を送った後に気持ちが楽になったのは、固定費が一つ減ったからだけではない。
長く保留していた判断が終わり、お金と時間の使い方が明確になったからだと思う。
浮いたお金には、先に行き先を決めておく
今回、解約によって浮く月額料金は、旅行の積立へ回すことにした。
スリランカに数年後に行きたいと思っており、そのための積立はすでに始めている。
解約した分を生活費の口座へ残したままにすれば、食費や日用品などに混ざり、いつの間にか使ってしまうかもしれない。
それでは、節約した実感も、何かへ近づいている感覚も残りにくい。
そこで、
これまでレッスンへ払っていたお金を、そのまま旅行資金へ移す
と決めた。
これは単に支出を減らすこととは少し違う。
優先度の下がった支出から、自分が今後実現したいことへ資金を移動させる判断だ。
毎月の金額は小さくても、それが積み重なれば、航空券や宿泊費、現地での生活費の一部になる。
解約は、何かを諦めるための手続きではなく、別の目的へ進むための資金移動にもなる。
温かい返信をもらうと、少し寂しくもなる
解約の連絡を送ると、すぐに返信が届いた。
定期支払いの停止は完了したことと、すでに予約している最後のレッスンは、いつも関わってくれていた講師が担当するという内容だった。
「ついにですね」という、少し寂しそうな言葉も添えられていた。
長く利用してきたので、相手にとっても区切りを感じる出来事だったのかもしれない。
その返信を読んで、こちらも少し寂しさを感じた。
けれど、だからといって解約の判断が間違っていたわけではない。
感謝していることと、契約を終えることは両立できる。
お世話になった相手との関係を否定しなくても、サービスの利用だけを終えることはできる。
むしろ、曖昧な気持ちのまま惰性で続けるより、「これまでありがとうございました」と伝えて区切る方が、相手との時間を大切に扱うことにもつながるのだと思う。
やめることは、過去を否定することではない
何かをやめるとき、続けられなかった自分を責めてしまうことがある。
しかし、すべての契約や習慣を永久に続けることはできない。
人の関心も、生活も、使えるお金も変わっていく。その変化に合わせて、続けるものと終えるものを選び直す必要がある。
今回のレッスンから得たものは、解約しても消えない。
学んだ言葉も、講師と過ごした時間も、その国への関心も残る。
そして今後は、その学びを自分で続けながら、実際に現地へ行くための資金を積み立てる。
学ぶ段階から、体験する段階へ少しずつ重心を移しているとも考えられる。
解約の後に気持ちが楽になったのは、自分が大切にしたいものの順番が、少し整ったからだと思う。
何かをやめる判断は、後ろ向きなものとは限らない。
今の自分にとって優先度の低くなったものを手放し、これから叶えたいことへ、お金と時間を向け直す。
そう考えると、解約は一つの終わりであると同時に、未来へ進むための小さな選択でもある。