ゲームをPDCAで攻略していたら、完全に仕事のプロジェクトになっていた|納期のない長期戦の進め方

ゲームと思考

『ELDEN RING NIGHTREIGN』というゲームを、毎日1回だけ遊んでいる。1回の出撃が40分から1時間くらいで、それが終わったらその日はもう起動しない。

最近その1回の進め方が、自分でも笑ってしまうくらい仕事に似てきた。

出撃前に目標を決める。実行する。終わったら反省点をまとめる。改善案を考える。次回の目標を決める。また実行する。

書き出してみて気づいた。これ、完全にPDCAだ。

遊んでいるつもりが、進行管理をしていた

もう少し具体的に書くと、こうなっている。

前の日の終わりに「次はこれを確かめる」という項目を1つ決めておく。当日はそれを軸に出撃して、途中で状況が変わったらどう対応したかを覚えておく。終わったら上手い人のプレイ動画を見て、自分がもたついた場面をどう処理しているか確認する。そのうえで反省点を書き出して、次の目標を1つに絞る。

やっていることは、仕事でプロジェクトを回すときの手順とほとんど同じだ。目的を決めて、走らせて、結果を見て、次の一手を決める。

違うのは、関係者が自分しかいないことくらいだと思う。

正直に言うと、最初からこう設計したわけではない。時間が取れないので1日1回になり、1回しかないので細かく振り返るようになり、振り返ったから次の目標が必要になった。積み上がっていったら、たまたまこの形になっていた。

仕事だと消耗するのに、ゲームだと面白い

不思議なのは、これが面白いことだ。

同じことを仕事でやっているとき、私はけっこう消耗する。目標を立てるのも、振り返るのも、次を決めるのも、全部やった経験がある。というより、それが仕事だ。それなのに、仕事ではだんだん重くなっていく。

以前、無理を続けた結果、体を壊しかけた時期のことを書いた。

あのときは、進め方が悪かったというより、そもそも止まれない構造の中にいた。誰かの期限があって、誰かの期待があって、途中でやめるという選択肢が実質的になかった。

ゲームだとそこが違う。誰の期限もないし、失敗しても失うのは1時間くらいの時間だけだ。今日負けても、明日また同じところから始められる。

だから同じPDCAでも、こちらは軽い。

……と、いま書きながら思ったのだが、これは本当に「ゲームだから」なのだろうか。もしかしたら、仕事のほうも条件を整えれば同じくらい軽くできるのかもしれない。そこはまだ分かっていない。試したことがないので、憶測でしかない。

納期がないのに、進行管理だけがある

このゲームの実績をすべて解除するまで、たぶん1年くらいはかかる。もっとかかるかもしれない。それは以前にも書いた。

念のため書いておくと、1年という期限を決めているわけではない。今のペースと残りの内容から、それくらいはかかりそうだと感じているだけだ。

過去の例で言うと、『ダークソウル2』の実績を全部集めたときは、途中でモチベーションが下がって、まったく起動しない期間があった。その中断を含めると、たぶん2年近くかかっている。だから今回も、1年という数字はあまりあてにしていない。

それでも、毎日の実行単位があって、振り返りの手順があって、次の一手が決まっている。

これはもう、ほとんどプロジェクトだ。

担当者1名。進捗確認は毎日。成果物は自分の中の技術。予算はゼロ。誰にも報告しない。そして納期がない。

そう並べてみると、われながらおかしい。趣味のはずのものに、いちばん真面目な進行管理をつけている。仕事より丁寧かもしれない、とすら思う。

たぶん、どこかで「作業」になる

正直なところ、途中から作業になるだろうという予感はある。

そのダークソウル2で実績を集めきったとき、遊び切ることと作業にすることは違うと気づいた。

途中から、楽しいから進めているのか、決めたから進めているのか、自分でも分からなくなった。終わらせたい気持ちだけで動いていた時間もあった。

ただ、今回は少し違う体験になりそうだとも感じている。

ダークソウル2の実績は、何かを集める系のものが多かった。集める作業には上達が入り込む余地がなくて、ただ時間を積むだけになる。だるくなるのは当然だった。

今回のゲームは、何かを倒す系の実績が多い。倒すためには上手くならないといけないので、作業になったとしても、その中身は攻略に近い。同じ「作業」でも、性質が違うのではないかと思っている。

これは予想でしかない。実際にその段階まで行ってみないと分からない。もし想像と違って、ただの消化作業に感じたら、そのときは一度手順を全部やめて、何も決めずに1回遊んでみるつもりだ。

長いものを終わらせた経験は、一応ある

不安ばかり書いたけれど、長期戦を最後まで持っていけた経験もある。

つい先日、600時間以上遊んだ別のゲームで、最後まで残っていた実績が解除された。

あれは計画的に進めたわけではなく、作業のBGM代わりに立ち上げているうちに時間が積み上がって、気づいたら最後の1個が残っていた、という形だった。管理という管理はしていない。

比べてみると、今回のNIGHTREIGNはかなり性質が違う。あちらは「気づいたら終わっていた」で、こちらは「終わらせにいっている」。

どちらが自分に合っているのかは、まだ結論が出ていない。ただ、上達を必要とするゲームでは、たぶん後者のほうが向いている。放っておいても上手くはならないからだ。

しばらくは、この妙なプロジェクトを続けてみる

ここまで書いてみて、いちばん面白いと感じているのは、仕事の型を趣味に持ち込んだら、趣味のほうが濃くなったことだ。

「好きなことを仕事にすると嫌いになる」という話はよく聞く。今回起きているのは、その逆に近い。仕事のやり方だけを持ってきて、仕事の圧力は持ってこなかった。だから同じ手順でも楽しい、ということなのかもしれない。

もしそうなら、これは仕事のほうにも折り返せるはずだ。圧力の部分を減らして、手順だけを残す。言葉にするのは簡単だが、実際にできるかは分からない。仕事には他人がいるので、圧力だけ抜くというのが難しい。

次に確かめたいのは、この進め方をゲーム以外にも持っていけるかどうかだ。1日1回、目標を1つだけ決めて、終わったら振り返って、次を1つ決める。開発のほうでも同じ形が使えるのか、試してみたいと思っている。

とりあえず今日も、明日の目標は決めてある。担当者1名、納期なしのプロジェクトは、今のところ順調だ。

NIGHTREIGNのソロ攻略、追跡者・初期大剣での試行錯誤は、こちらにまとめている。

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