歯ぎしりを止めたい。でも薬で動けなくなる。治療と日常生活のバランスに悩んだ日

人生と仕事

この日は、歯科と心療内科を続けて受診した。

最初に行った歯科では検査だけで、治療も麻酔もなかった。診察前は、麻酔が残って食事ができない可能性も考えていたが、いつもどおり食べて問題ないと分かり、少し安心した。

その日は、肉体労働による筋肉痛が残っていた。せっかく外で食事をするなら、肉や卵などをしっかり食べたいと思った。

いくつかの店を検討したものの、最終的には最初から考えていたゴーゴーカレーへ向かった。

いつものチキンカツカレーではなく、ミックスコンボカレーを選んだ

ゴーゴーカレーで普段注文するのは、1,030円のチキンカツカレーだ。

価格と満足感のバランスがよく、何を食べるか迷ったときにも選びやすい。今回も、いつもどおりチキンカツカレーにするつもりだった。

しかし、メニューを見ながら少し考え、1,530円のミックスコンボカレーを注文した。

いつもより500円高い。

節約を考えれば、チキンカツカレーで十分だったと思う。それでもこの日は、歯科と心療内科を続けて受診する日だった。身体には筋肉痛も残っていた。

ミックスコンボカレーには、揚げ物だけでなく、目玉焼きやソーセージ、エビフライなど、さまざまな具材が載っていた。大きな皿に料理が並んでいるだけで、普段の食事とは少し違う豪華さがあった。

単に空腹を満たすだけではない。

身体への補給と、「今日は少し特別なものを食べた」という満足感を、同時に得られる食事だった。

毎回このメニューを選ぶ必要はない。けれど、普段との差額が500円で、その日の気持ちや身体を少し支えられるなら、価格だけでは判断できない価値もあるのだと思う。

症状を抑える薬で、生活が止まってしまった

食事のあと、心療内科を受診した。

私は歯ぎしりや食いしばりに悩んでいる。その症状を抑えるため、今回はアルプラゾラムという安定剤を処方してもらった。

以前に飲んでいた薬では、眠気やだるさが強く出てしまった。そのため薬を変更してもらったのだが、今回も服用してしばらくすると、強い眠気が現れた。

帰宅したころには、何かを続けられる状態ではなかった。

そのまま眠り、目を覚ましたのは深夜0時30分だった。数時間眠ったにもかかわらず、起きたあとも身体には重さが残っていた。

歯ぎしりや食いしばりは止めたい。

けれど、そのために飲んだ薬で、仕事や家事、メールの返信など、日常生活に必要な行動が止まってしまうのも困る。

症状を抑えることと、普通に生活できること。その二つの間で、ちょうどよい場所を探す難しさを感じた。

「効いたか」だけでは薬を判断できない

薬について考えるとき、つい「効いた」「効かなかった」の二択で判断してしまう。

けれど実際には、少なくとも二つの変化を分けて見る必要がある。

一つは、歯ぎしりや食いしばり、顎の緊張がどの程度軽くなったか。

もう一つは、眠気やだるさによって、生活がどの程度制限されたかである。

仮に食いしばりが軽くなっていても、服用するたびに何時間も動けなくなるなら、私の生活にそのまま組み込むのは難しい。

反対に、最初の数回だけ眠気が強く、その後は変化する可能性もある。服用する時間帯によって、生活への影響が違うかもしれない。

だから、薬そのものをすぐに良い、悪いと決めるのではなく、実際にどのような経過だったのかを記録する必要があると思った。

何時に飲んだのか。
いつから眠くなったのか。
何時間眠ったのか。
起きたあともだるさが続いたのか。
翌朝の顎や歯はどうだったのか。

「眠くなりました」と伝えるだけではなく、時刻や生活への影響まで説明できれば、次の診察で薬を調整する材料になる。

疲労と薬の影響が重なっていた可能性

今回の眠気が、すべて薬だけによるものだったとは言い切れない。

直前まで肉体労働や立ち仕事が続き、筋肉痛も残っていた。もともと疲労が蓄積していたところに薬の作用が重なり、一気に眠ってしまった可能性もある。

しかし、疲労と薬の影響が混ざるからこそ、判断は難しくなる。

「疲れていたから眠っただけ」と考えれば、薬による影響を軽く見てしまうかもしれない。反対に、一度強く眠くなっただけで「この薬は合わない」と決めれば、食いしばりへの効果を十分に確認できない可能性もある。

必要なのは、我慢して飲み続けることでも、自己判断で量や回数を変えることでもない。

自分の生活の中で起きた事実を記録し、それを医師に伝えながら調整していくことなのだと思う。

治療は、症状だけでなく生活全体を見ること

以前の私は、困っている症状があるなら、治療による多少の負担は仕方がないと考えがちだった。

けれど、治療のために日常生活が大きく削られるなら、その負担も無視できない。

歯ぎしりを抑えたいという目的は変わらない。

ただ、そのためにどの程度の眠気なら受け入れられるのか。どの時間帯なら服用できるのか。仕事や外出のある日にも使えるのか。

その答えは、薬の作用だけでは決まらない。自分の仕事、生活時間、身体に残っている疲労との組み合わせで変わる。

治療は、薬を処方してもらった時点で完成するものではない。

効果と負担を観察し、自分の生活に入れられる形へ調整していく過程なのだと思う。

500円高いカレーと、動けなくなった夜

この日は、いつものチキンカツカレーではなく、500円高いミックスコンボカレーを選んだ。

身体へ栄養を補給し、少し豪華な気分を味わえた一方で、夜には薬の眠気で何もできなくなった。

一日の中に、身体を支えるための選択と、治療によって生活が止まる感覚の両方があった。

どちらも、今の身体と付き合うための出来事だったのだと思う。

身体を大切にするとは、常に安いものを我慢して選ぶことでも、処方された薬の副作用を黙って耐えることでもない。

何を食べると少し満たされるのか。
何を飲むと生活へどの程度影響するのか。
自分の身体で起きた変化を、きちんと見ていくことである。

今回の強い眠気は困った出来事だった。

それでも、ただ一日が潰れたと捉えるのではなく、次の診察で処方を考えるための具体的な記録にできる。

症状を抑えることと、生活を守ること。

その両方を諦めず、自分に合うバランスを探していきたい。

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