このところ、生成AIを使った開発がかなり速い。
ChatGPTと話しながら仕様を決め、別のAIには調査をさせ、Cursorでは実装を進める。
以前なら一つのサイトだけで数日かかっていたことが、複数のプロジェクトで同時に進んでいく。
便利なのは間違いない。
ただ、その日の夜、かなり頭が疲れていることに気づいた。
身体をたくさん使った日ではない。
横になりながら考えていて、ふと分かった。
仕事が多いことより、「どれを先にやるか」を何度も考えていることに疲れているのかもしれない。
昨日は「残っている仕事」が分からなくなった
少し前にも、仕事が多すぎて何から手をつければいいのか分からなくなったことがあった。
そのときはChatGPTに、終わった仕事を除外して「まだ残っているもの」だけを整理してもらった。
この話は昨日の記事に書いている。
やることが多すぎて何から手をつけるか分からない。ChatGPTに「残っているタスクだけ」を整理してもらった
あのときの問題は、何が終わっていて何が残っているのか、自分の頭で追えなくなったことだった。
今回は少し違った。
残っている仕事は分かっている。
むしろ、分かりすぎている。
しかも、その中に「これは早くやった方がいい」と思う仕事が何個もあった。
高優先度の仕事は、頭から消えてくれない
優先度の低い仕事なら簡単だ。
「これは後でいい」
と決めれば、しばらく忘れていられる。
問題は高優先度の仕事だった。
Aも重要。
Bも重要。
Cも早く進めたい。
一つを作業していても、頭の片隅で別の仕事が浮かぶ。
「でも、こっちの方が先では?」
「いや、あちらの方が売上には近いかもしれない」
「これはあと少しで完成するから、先に終わらせた方が効率がいいのでは」
そんな比較を何度もしていた。
実際、その日にも一度、優先順位を間違えた。
かなり進捗している仕事を上に置いたのだが、考え直すと、別のプロジェクトの方が売上につながる距離は近かった。
そこで順番を修正した。
一度決めたはずなのに、また考える。
この再計算を何度もやっていた。
生成AIで作業が速くなった分、判断が増えた
以前、疲れている日には作業工程を先に決め、判断を減らした方が楽だと書いた。
疲れていても仕事を前に進める方法|AI時代のWeb制作は「全部自分でやる」から変わった
今回改めて感じたのは、生成AIは作業を減らしてくれる一方で、判断する機会そのものは増やすことがあるということだった。
AIが仕事を速く進めてくれる。
すると、次の判断地点へすぐ到達する。
「この案を採用するか」
「次へ進むか」
「別の方法を試すか」
「このプロジェクトを続けるか」
一人で手を動かしていた頃なら、数時間後に考えていたことを、数十分後には決めなければならない。
しかも複数のプロジェクトが並行している。
便利になったはずなのに、頭の中では交通量が増えていた。
「重要」と「今考える」を分けてみた
そこでタスクリストの持ち方を変えてみることにした。
これまでは、重要な仕事を上から順番に並べていた。
でも、それだと上位5件くらいが全部「今やるべき仕事」に見えてしまう。
今回は四つに分けた。
NOW
今やる仕事。1件だけ。
NEXT
NOWが終わったあとに見る仕事。1〜2件。
PARKED HIGH
重要ではある。ただし今は考えない仕事。
LOW / 凍結
今は動かさないもの。
最初、PARKED HIGHという考え方が少し変な感じもした。
重要なのに、考えなくていいのか。
でも、そこが今回一番必要だった。
優先度が高いことと、常に意識していることは同じではない。
この二つを今まで一緒にしていたのだと思う。
「あと少しで終わる」は意外と強い誘惑だった
生成AIとの開発は、止めどきを見失いやすい。
以前も、一つ直すと次の問題が見つかり、「あと少し」が何時間にもなることを書いた。
生成AIとのWeb制作は、なぜ止めどきが難しいのか。サイトリニューアルに夢中になった夜
今回も似ていた。
ある開発がかなり進んでいたので、私はそれを優先したくなった。
あと少しだから終わらせたい。
今勢いがあるから、そのまま進めたい。
それ自体は自然な感覚だと思う。
でも、事業として考えると、別の仕事の方が売上には近かった。
「進んでいるから続きをやりたい」と「優先度が高い」は同じではなかった。
ここも分けないといけない。
今後は、
売上までの距離。
顧客や期限への影響。
他の仕事との依存関係。
そのあとに、完成までの近さ。
くらいの順で考えた方がよさそうだと思っている。
仕事を減らしたわけではない
この方法を試したからといって、仕事の数が減ったわけではない。
重要なプロジェクトもそのまま残っている。
ただ、すべてを同時に「今の問題」として抱えなくてもいい。
NOWをやっている間、PARKED HIGHは存在しているけれど、考えない。
本当に大きな出来事が起きたときだけ、優先順位を組み直す。
まだ始めたばかりなので、この方法が定着するかは分からない。
また数日後には別のやり方を試しているかもしれない。
それでも、その日の夜に感じていた頭の重さについては、一つ理由が分かった気がした。
私は仕事量だけに疲れていたのではなかった。
重要な仕事を全部忘れないようにしながら、何度も順番を決め直していた。
生成AIで仕事が速くなった今だからこそ、「何をやるか」だけでなく、
何を今は考えないか。
そこまで決める必要が出てきたのかもしれない。