しばらくの間、『Cell to Singularity – Evolution Never Ends』をプレイしていても、あまり進んでいる感覚がなかった。
ゲーム内では少しずつ数字が増え、新しい要素も開放されている。それでも、次の目標までに必要な時間が長くなるにつれて、ログインしても以前ほど手応えを感じられなくなっていた。
私はSteamのゲームを、基本的に実績をすべて解除するところまで遊びたいと思っている。
途中で満足して終えるよりも、最後の実績まで取り切り、「このゲームは完了した」と区切りをつけたい。そのため、ゲームを楽しんでいる最中でも、現在地と残りの距離を意識することが多い。
『Cell to Singularity』も、実績コンプリートを目標に続けてきた。
しかし、終盤に近づくほど進行速度は遅くなる。毎日確認しても数字がほとんど変わらず、残っている実績にも近づいている実感がない。
ゲームを嫌いになったわけではない。ただ、変化が見えない時間が長くなり、少しずつ起動する理由を失いかけていた。
ゲーム内速度を4倍にしてみた
そこで今回、ゲーム内の進行速度を4倍にするための課金をした。
ゲームへの課金は、いつも慎重に考える。
支払えば便利になるとしても、それが本当に必要なのか。少し待てば無料でも進められるのではないか。勢いだけで購入して、後から後悔しないか。
今回も迷いはあった。
それでも、プレイそのものを楽しめなくなっている原因が、内容ではなく進行速度にあると感じていた。
面白くないから離れていたのではない。進んでいることが分からないから、続ける意味を感じにくくなっていた。
そこで、時間を短縮するためだけではなく、止まっていたゲームをもう一度動かすために課金してみることにした。
結果として、この判断はかなり良かった。
毎日少しずつ進むだけで、気持ちが変わった
4倍速になってからは、ゲームを開くたびに何らかの変化を確認できるようになった。
昨日より数字が増えている。
次の段階へ近づいている。
新しい項目を開放できる。
残っている実績の条件が少しずつ満たされていく。
一つひとつの変化は小さい。
それでも、毎日確実に前へ進んでいることが分かるだけで、ゲームを起動する楽しみが戻ってきた。
現在は、43個あるSteam実績のうち35個を解除している。達成率は81%で、残りは8個になった。
まだすぐに終わる距離ではない。
しかし、以前のように「いつ終わるのか分からない」と感じる状態ではなくなった。
今日も進み、明日も進む。その積み重ねの先に、最後の実績があると感じられるようになった。
楽しさには「進んでいる実感」も必要だった
ゲームの面白さは、操作の楽しさや物語、映像だけで決まるものではない。
少なくとも私にとっては、自分がどこまで進み、あとどのくらいで目標へ届くのかが見えることも大切だった。
同じ場所で足踏みしているように感じると、どれほど好きなゲームでも気持ちは離れていく。
反対に、わずかでも前進していることが分かれば、もう一日続けてみようと思える。
今回の4倍速は、単に待ち時間を短くしただけではなかった。
数字の変化を見えるようにし、ゲームとの関係をもう一度つなぎ直してくれた。
課金前は、時間をお金で買うことに少し抵抗があった。
しかし今は、時間だけでなく、失いかけていたモチベーションも買い戻したように感じている。
課金が無駄かどうかは、金額だけでは決まらない
ゲームへの課金は、形として残りにくい。
本や道具なら手元に残るが、進行速度を上げる効果は画面の中にしか存在しない。そのため、無駄遣いに見えることもある。
けれど、その支払いによってプレイする楽しみが戻り、途中で止まっていた目標へ再び向かえるようになったなら、金額だけでは測れない価値がある。
もちろん、何でも課金すればよいとは思わない。
焦りや勢いで購入し、結局遊ばなくなるなら意味はない。
今回のように、自分がなぜ停滞しているのかが分かり、その原因を解消するための支払いなら、課金は一つの合理的な選択になる。
私の場合は、ゲームを早く終わらせたいだけではなかった。
毎日少しずつでも前へ進み、実績コンプリートという終着点へ近づいている感覚を取り戻したかった。
最後の8個まで、毎日の変化を楽しみたい
残っている実績は8個。
ここから先も、すぐには解除できない条件があると思う。
それでも今は、終わりの見えない作業を続けている感覚ではなく、完成へ向かう過程を進んでいる感覚がある。
『Cell to Singularity』は、生命や文明、科学の発展を少しずつ積み上げていくゲームだ。
そのゲームの仕組みと同じように、私自身も毎日の小さな進捗を確認しながら、最後の実績へ近づいている。
大きな成果が出ない日でも、昨日より数字が増えていれば前進している。
目に見える変化は小さくても、止まってはいない。
4倍速にしたことで、私はもう一度、その当たり前の楽しさを感じられるようになった。
焦って終わらせるのではなく、毎日少しずつ縮まっていく残りの距離を眺めながら、最後の一つまで進めていきたい。