ゲームをしていると、いつの間にか「できるだけ早く抜けること」が目的になっていることがあります。
敵を一体ずつ倒すより、全部無視して走り抜けた方が早い。正面から倒せない敵でも、何度か挑戦すればそのうち突破できるかもしれない。
そう考えて繰り返しているうちに、失敗するたびに何も残らず、同じ場所を何度もやり直していることがあります。
『ダークソウル2』のアマナの祭壇で、まさにその状態になりました。
霧までは行けるのに、通過できない
アマナの祭壇には、遠くから魔法を撃ってくる敵や、水の中に隠れている敵がいます。
次の篝火へ向かうため、敵を無視して走り抜けようとしました。霧の前までは到達できます。霧にも触れられます。
ところが、通過するまでのわずかな時間に背後から攻撃され、動作を止められて倒されてしまいます。
あと少しなのだから、次こそはいける。
そう思って何度も挑戦しましたが、結果は同じでした。
走り抜けに失敗すると、また篝火からやり直しです。途中の敵は全員復活し、危険な区間も元通りです。何回挑戦しても、その場所が楽になるわけではありません。
成功すれば一気に短縮できますが、失敗すると何も残らない方法でした。
最短ルートが、最も早いとは限らない
そこで、走り抜けることを諦めました。
敵を一体ずつ倒し、出現しなくなるまで枯らすことにしました。
時間だけを見れば、明らかに遠回りです。何度も同じ場所を往復し、同じ敵を倒し続ける必要があります。
けれど、敵を一体倒せば、その一体分の撃破数は積み上がります。途中で倒されても、次の挑戦はわずかに終わりへ近づいています。
走り抜けは成功か失敗かの二択ですが、枯らす作業には途中経過が残ります。
この違いは大きいものでした。
同じ場所を繰り返していても、「また最初からだ」とは感じません。目に見えなくても、敵が減る未来へ確実に進んでいるからです。
最短距離を目指して失敗を繰り返すより、時間がかかっても前回の作業が残る方法を選ぶ。その方が、結果的には早く目的地へ着くこともあります。
毒矢も立派な攻略方法だった
少し前には、ドラングレイグの王城前で強い赤ファントムに苦戦しました。
こちらの攻撃ではほとんど怯まず、攻撃を欲張ると反撃から一気に倒されます。正面から近接戦を挑み続けても、こちらの武器と相手の強靱が噛み合っていませんでした。
結局、毒矢で倒しました。
以前なら、少し後ろめたく感じたかもしれません。正面から戦わず、安全な場所から毒を入れるのは、真正面からの勝負ではないように思えたからです。
しかし、敵が用意した条件の中で、自分に有利な方法を選ぶことも攻略です。
倒せない相手に同じ戦い方を繰り返すより、距離を取り、毒を使い、相手の強さが発揮されない状況を作る。
それは逃げではなく、戦い方を変えたということです。
欲しかった武器がなくても、別の答えはある
武器についても、当初はムラクモという大曲剣が欲しいと思っていました。
ところが、武器を販売する人物を途中で攻撃してしまった可能性があり、その周回では入手が難しくなりました。
最初は残念でしたが、ムラクモそのものが必要だったわけではありません。以前おすすめされたため、試してみたかっただけでした。
そこで別の大曲剣である弓張り刀を入手し、最大まで強化しました。
実際に使ってみると、振りは少し遅く、スタミナ消費も大剣より多めです。普段使っているフランベルジュを完全に置き換える武器ではありません。
それでも、下方向への攻撃判定が強く、水中の敵に当てやすい。アマナの魔法使いも二発で倒せました。
理想どおりの武器ではありませんでしたが、アマナでは明確な役割を持つ武器になりました。
手に入らなかったものを追い続けるより、今持っているものがどこで役立つかを試す。その方が、攻略は前へ進みます。
「諦める」は攻略方法を変えることでもある
走り抜けを諦める。正面から倒すことを諦める。欲しかった武器にこだわることを諦める。
言葉だけを見ると、どれも後退のように見えます。
けれど実際には、目的を諦めたわけではありません。
目的地へ着くために、走り抜けをやめた。敵を倒すために、近接戦をやめた。大曲剣を試すために、ムラクモ以外の武器を選んだ。
諦めたのは目的ではなく、うまくいかない方法です。
ゲームでも現実でも、「ここまで試したのだから、同じ方法でもう一度」と考えてしまうことがあります。
しかし、続けた時間の長さは、その方法が正しい理由にはなりません。
失敗しても進捗が残るか。次の挑戦が少しでも楽になるか。今ある装備や条件を生かせるか。
そこを基準に方法を選び直すと、派手ではなくても、確実に前へ進めることがあります。
アマナの祭壇は、もう走り抜けません。
他の作業をしながら、少しずつ敵を倒して枯らしていきます。
最短攻略ではありません。
けれど、今回はそれが一番確実な攻略です。