『ELDEN RING NIGHTREIGN』をソロで遊びながら、最近ずっと「なぜ勝てないのか」を考えている。
使っているのは追跡者。しかも、できるだけ初期大剣を使い続けるという、自分なりの縛りを入れている。
拾った強い武器へ持ち替えれば、楽になる場面もある。それでも毎回違う武器に振り回されるより、同じ武器を使い続けたほうが、自分の上達が分かりやすいと思った。
ところが、この方針には別の難しさがあった。
武器を強くすると、レベルが足りなくなる
初期大剣をレアまで強化するには、鍛石を集め、商人を探し、鍛冶台へ立ち寄る必要がある。
そのために坑道へ行き、商人を探し回っていると、今度は敵を倒してレベルを上げる時間が足りなくなる。
武器は強くなったのに、ボスへ着くころには自分のレベルが低い。逆にレベリングを優先すると、武器の強化が間に合わない。
NIGHTREIGNは、限られた時間の中で何を優先するかを決めるゲームだ。全部を取ろうとすると、結局どれも中途半端になってしまう。
最初は「もっと効率よく、すべてを回収できるルート」を探していた。
けれど考えているうちに、必要なのは完璧なルートではなく、自分の戦い方に必要なものを絞ることなのだと思い始めた。
初期大剣をレアまで強化できたら、その時点で武器探しは終わりにする。拾った武器は、実際に使うためではなく、役立つ付帯効果があるかを見るだけ。強化が終わった後は、レベル上げへ戻る。
新しいルールを増やすのではなく、「ここで探索を終える」という終了条件を決める。それだけでも、行動に迷う時間はかなり減る。
苦手だと思っていた敵を、あっさり倒してしまった
特に苦戦していたのが、亜人の女王と亜人の剣聖が同時に出てくるボス戦だった。
剣聖は、パリィを使えば安定して倒せるようになっていた。それでも剣聖を倒した後、発狂状態へ移行した女王に負けてしまう。
だから私は、女王そのものへの対応力が足りないのだと思っていた。
そこで『ELDEN RING』本編へ戻り、亜人の女王を練習することにした。条件を厳しくするため、無強化の騎士大剣で挑んでみた。
ところが、思っていたよりもあっさり倒せてしまった。
その瞬間、少し拍子抜けすると同時に、大事なことに気づいた。
私は、女王が苦手だったわけではない。
一対一なら、攻撃を見て避け、後隙へ反撃できる。問題は敵のモーションを知らないことでも、武器の火力が足りないことでもなかった。
NIGHTREIGNで難しかったのは、剣聖との戦闘を終えた直後に、雑魚がいる状態で発狂した女王と戦うことだった。
回復の残り、立ち位置、ロックオン、画面外から来る攻撃。いくつもの条件が重なることで、単体では対応できる相手にも負けていた。
雑魚を倒すことが、正解とは限らない
最初は、女王と戦う前に雑魚をすべて処理したほうが安全だと思っていた。
けれど、過去に女王を倒せた場面を思い返すと、雑魚を丁寧に倒していたわけではなかった。女王を雑魚の集団から引き離し、ほとんど一対一の形で戦えていたときに勝っていた。
雑魚へ意識を向けると、女王を画面外へ出してしまう。雑魚を追いかけるうちに囲まれる。女王の攻撃を避けるリズムも崩れる。
それなら、雑魚を全部倒す必要はない。
女王だけを見続け、近づいてきた雑魚だけを大剣の横薙ぎへ巻き込む。回避の邪魔をする敵だけを処理し、それ以外は追わない。
「敵がいるなら全部倒す」という分かりやすい行動が、必ずしも自分にとっての正解ではなかった。
上達には、失敗の原因を分ける作業が必要だった
同じボスに何度も負けていると、「自分はまだ下手だ」と、ひとまとめに考えたくなる。
でも実際には、失敗にはいくつもの種類がある。
レベルが低かったのか。武器が弱かったのか。攻撃を欲張ったのか。複数の敵を同時に見ようとして崩れたのか。それとも、単純に相手の動きを知らなかったのか。
原因を混ぜたまま練習すると、必要のない練習を続けてしまう。
今回、本編の女王を一対一で倒したことで、「女王単体への練習不足」という可能性を消すことができた。
そして次に練習すべきなのは、女王のモーションではなく、剣聖を倒した後に盤面を整え、疑似的な一対一を作る流れだと分かった。
勝てなかった時間も、無駄ではなかった。
ただ繰り返していただけに見えた挑戦が、少しずつ仮説を削り、本当の課題を浮かび上がらせていた。
次に同じボスへ挑むとき、急に操作が上手くなっているわけではないと思う。それでも、見るべきものは前より少ない。やることも前より明確になっている。
ゲームの上達とは、反射神経だけではない。
自分がどこで崩れているのかを見つけ、ひとつずつ条件を切り分けていくこと。その積み重ねが、いつか「たまたま勝てた」を「安定して勝てる」へ変えていくのだと思う。