ゲームを録画しながら、そのとき考えたことをマイクへ向かって話す。あとで音声を書き起こしてAIに渡せば、録画を見返してノートを書く工程を省けるのではないか。そんなことを考えた。
『ELDEN RING NIGHTREIGN』の記事は、1回のプレイを録画し、あとからフィールドノートを書いてAIに渡している。体験を細かく残せる一方、動画をもう一度見るので時間はかかる。マイク音声をそのまま素材にできれば、もっと楽になるように思えた。
実際に試すと、マイク音声からの記事執筆は想像していたよりうまくいった。一度は「この方法へ切り替えられるかもしれない」と思った。
これまでの録画→フィールドノート→AI執筆という流れは、以前の記事に詳しく残している。
マイクは動いているのに、声が聞こえない
最初につまずいたのは録音だった。OBS上ではUSBマイクのメーターが動いていたのに、録画したMKVを再生すると声が聞こえない。調べると、マイクとゲーム音は2番目の音声トラックに入っていた。
普段の再生やYouTubeでは、基本的に先頭のトラックが使われる。既存の録画はffmpegで2番目の音声を指定し、映像は再変換せずYouTube用のMP4にできた。次回からゲーム音とマイクをトラック1へまとめれば、この問題は直せる。
これは設定上の問題で、マイク音声による執筆をやめた理由ではない。本当に気になったのは、その音声から作った原稿を読み返したときだった。
音声からでも記事にはなった。でも、少し薄かった
書き起こした音声をAIへ渡すと、途切れた発言や言い直しが整理され、一本の記事になった。話の順番はばらばらだったが、AIは予想以上に自然につないでくれた。最初の仮説は、半分くらい当たっていたと思う。
ただ、フィールドノートから書いた記事と比べると、原稿の質が下がっている感覚があった。出来事は合っている。それでも、なぜそのルートを選んだのか、予想がどこで崩れたのか、「あれ?」と思った瞬間に何を疑ったのかが薄い。
プレイ中は敵の動きや操作に意識を使っている。「今のは失敗した」とは言えても、その判断の背景まで説明する余裕はなかった。AIは話した内容を整えられるが、話さなかった思考までは正確に戻せない。
材料にない感情をAIが自然に補ってしまった経験については、以前にも書いた。今回も、AIの文章力より、渡す素材の密度が原稿を左右していた。
話すための準備で、プレイ開始が重くなる
もう一つ予想外だったのは、話しながら遊ぶこと自体の負荷だった。記事に使える音声を残すには、プレイ前に「今日は何を試すか」「どの場面で何を話すか」を決めておく必要がある。何も用意しなければ、短い反応や独り言ばかりになる。
結局、話す内容を先にリストアップすることになった。それは簡単な原稿を作るのとあまり変わらない。さらにプレイ中は、操作しながら自分の判断を言葉にする。ゲームだけに集中できず、頭を使うぶん、起動するまでのハードルも上がった。
もともと1プレイ1記事の循環は、遊ぶことと振り返ることの両方に良い影響があった。
しかし、記事に使えるよう話すことまでプレイ中へ持ち込むと、その循環が少し窮屈になる。録画後には音声を書き起こしてAIへ渡す必要もある。録画する、音声を確認する、書き起こす、AIへ渡す。省力化のつもりが、別のひと手間を増やしていた。
フィールドノートは、あとから考え直せる
フィールドノートなら、プレイ中はゲームへ集中できる。終わってから動画を止めたり巻き戻したりしながら、「この時点ではこう考えていた」「その後、予想と違うと気づいた」と書ける。時間はかかるが、素材としては明らかに濃かった。
その場の声には、その瞬間の温度がある。一方、動画を見直して書くノートには、出来事の前後を比べ、迷いの理由を拾い直せる余白がある。結果だけでなく判断が変わる途中を残すには、フィールドノートのほうが合っていた。
判断途中を残す意味については、次の記事で整理している。
結局、フィールドノート形式に戻ることにした
今のところ、NIGHTREIGNの記事では、プレイ動画を録画し、あとからフィールドノートを書き、それをAIへ渡す形式を続ける。マイク音声は、とっさの反応を補助的に残す方法としては使えそうだ。ただ、記事の主な素材にはしないことにした。
OBSの音声設定とffmpegでの救出方法は分かった。音声からでもAIが記事を書けることも確認できた。それでも採用しなかったのは、できなかったからではない。比べた結果、プレイへの集中と素材の質を優先したかったからだ。
手順が少ない方法が、いつも自分にとって軽いとは限らない。少なくとも今は、プレイ中はプレイし、振り返るときに文章のことを考える。その分け方のほうが、次の遠征を始めやすい。
この方法で書いているNIGHTREIGNのソロ攻略と、追跡者・初期大剣での試行錯誤は、まとめページからたどれる。




