朝3時に寝て、5時に起きた。
睡眠時間は2時間。
その日は朝7時から、引越のアルバイトだった。
数字だけ見れば、帰宅したころには完全に疲れ切っていてもおかしくない。
ただ、朝の自分は別のことも考えていた。
生活費を得るためには働きたい。でも今は、自分で運営しているWebサイトや開発中のプロジェクトも進めたい。
だから理想は、
アルバイトでちゃんと稼いで、それでも帰宅後に自分の作業へ戻れること。
その日は、かなりそれに近い一日になると思っていた。
13時間近く働いたのに、身体は驚くほど軽かった
勤務が終わったのは20時頃だった。
朝7時からなので、かなり長い。
ただ、その日はエレベーターを使える現場が中心だった。
引越の仕事では、階段を何度も往復する日と、エレベーターを使える日では身体への負担がかなり違う。
この日は勤務時間のわりに、筋肉疲労がほとんど残っていなかった。
21時過ぎに家へ着いて、そのままパソコンを開いた。
普通に作業できる。
頭も動く。
椅子に座っていてもつらくない。
その瞬間は、本当に良い状態だと思った。
今日は稼げた。それなのに、自分の仕事をする力まで残っている。
以前から、アルバイトだけで一日が終わってしまうことには少し苦しさを感じていた。
生活のための収入も必要だけれど、自分の未来につながるものも進めたい。
その感覚については以前にも書いている。
この日の帰宅直後は、その二つがうまく両立できたように見えた。
ところが、胸が苦しくなってきた
少しして、胸の苦しさを感じ始めた。
激痛ではない。
作業そのものはできる。
でも、自分には覚えのある感覚だった。
私は現在、心療内科へ通院していて、薬も飲んでいる。
以前、仕事で無理を重ねてうつ状態になったことがある。その経験から、自分の場合は調子を崩し始めるときに、胸が苦しくなることがあるのを知っている。
その日も、それに近い感じがした。
しかも朝、薬を飲むのを忘れて出勤していた。
勤務中には食いしばりも出ていた。
最初は、
「薬を忘れた影響かな」
と思った。
ただ、少し考えると、それだけでは説明しにくかった。
最近は、薬を忘れていない日にも胸の苦しさが出ることがあったからだ。
肉体ではなく、精神のほうを使いすぎていたのかもしれない
そこで、その日のことだけではなく、数日前からの状態を振り返った。
かなり集中して開発をしていた。
一つのプロジェクトを進めている途中で別の問題が見つかり、それを解決するとまた次の作業が出てくる。
ChatGPTやCursorを使いながら、
考える。
判断する。
仕様を決める。
確認する。
修正する。
また次を考える。
そういう状態が何日も続いていた。
身体は椅子に座っているだけなので、肉体労働ほど分かりやすく疲れない。
でも頭の中では、ずっと処理を続けている。
今回の胸の苦しさについて医学的な原因は自分には分からない。
ただ、自分の体感としては、その日の引越作業による肉体的な負荷よりも、ここ数日ずっと開発へ集中し続けていた精神的な負荷のほうが大きかったのではないかと感じた。
「作業できる」は、体調の判定にはならなかった
以前にも、仕事から帰った直後に元気だからといって、本当に疲れていないとは限らないのではないか、と書いたことがある。
そのときは、職場にいるあいだの緊張や周囲から受ける影響について考えていた。
今回は少し違う。
頭は動いていた。
パソコンも操作できた。
筋肉も疲れていなかった。
「作業できるか」で判定すれば、元気だった。
でも胸は苦しい。
そこで、
作業能力が残っていることと、心身への負荷が小さいことは別なのかもしれない
と感じた。
以前、引越のアルバイトについて「その仕事をしたあと、自分の人生へ戻れる力が残っているか」を大事にしたいと書いた。
この考えは今も変わっていない。
ただ、「自分の仕事へ戻れた」という事実だけでは、判断材料として十分ではなかった。
疲労には、見え方の違うものがある
引越の仕事をした日の疲れは分かりやすい。
足が痛い。
腰が重い。
全身が筋肉痛になる。
眠くなる。
身体がはっきり止めてくる。
一方、開発を何時間続けても、そういう疲れ方はあまりしない。
座っている。
指を動かしている。
考えている。
見た目には静かだ。
だから、自分でも「まだできる」と思いやすい。
今回もそうだったのかもしれない。
肉体疲労が少なかったので、
「今日は余力がある」
と判断した。
でも身体全体では、別の場所に負荷が出ていた。
筋肉の疲れ。
眠気。
集中力。
精神的な緊張。
胸に出る違和感。
これらが、必ずしも同じタイミングで増えるわけではないらしい。
一度眠ってから、もう一度見ることにした
その日は、引越のアルバイト後によくやっているように、一度眠ることにした。
眠れば必ず治ると思ったわけではない。
ただ、
「身体が動くから、このまま作業を続けて大丈夫」
という判定をいったん保留した。
少し眠ったあと、胸の苦しさがどうなっているのか。
軽くなるのか。
変わらないのか。
そこを見てから、また考えることにした。
朝に望んでいた、
稼ぎながら、自分のプロジェクトを進める余力も残す。
という状態自体は、確かに実現できていた。
でも、その日に一つ条件が追加された。
帰宅後に作業できるかだけではなく、自分の身体が何を出しているかも見る。
肉体的には軽い一日だった。
それでも、ここ数日の精神的な負荷まで軽かったとは限らない。
胸の苦しさが、その負荷と本当に関係していたのかは分からない。
ただ、自分には以前にも同じような感覚があった。
だから今回も、
「まだ動けるから大丈夫」
だけで通り過ぎず、記録として残しておこうと思う。


