サーフィン向けの波予報ツール「Surf-OK」の開発を進めていると、システムの設計以前に「どこに価値を置いて、どこからをお金をもらうポイント(有料)にするのか」で深く悩むことがある。
2026年9月26日。朝6時半まで眠ったあと、頭の片隅にずっと引っかかっていた「Surf-OKの有料化の芯」について、AI(Gemini)を相手に思考の整理を始めた。
最初は、週間波予報のページ自体を丸ごと有料会員限定にしてしまえばいいのではないか、と考えていた時期もあった。けれど、本当にそれでいいのだろうか。
最初から「個人のスコア」を計算する必要はあるのか

Surf-OKの今後の大きな目玉として考えているのが、「Personal Score(自分向けスコア)」だ。
一般的な波予報が「波の高さ1.5m、風はオフショアだから80点」と弾き出したとしても、初心者の僕にとっては波が大きすぎて恐怖しかなく、実質30点だったりする。だから、ユーザーごとのスキルや好みに合わせて、波の点数を補正したい。
その考え自体は、以前から持っていた。
ただ、いざ作ろうとすると迷いが生じた。ユーザーごとの入水履歴や好みのデータを蓄積して個別点数を出すロジックは、開発が重くなる。それに、データが集まるまでは正確な点数なんて出せない。
そこでこの日の朝、ふと思い直した。
「いきなりユーザーごとの細かい点数計算を作らなくても、まずは『入門・初級・上級』みたいなプリセットを用意して、それを切り替えるだけでいいんじゃないか?」
ユーザーが自分に近いレベルを選ぶだけで、表示される波の点数がパッと変わる。これなら、データベース側に個別の複雑な補正ルールを持たなくても、フロントエンドの見せ方だけで一旦は価値を提供できる。
覚えている自分の点数(本当の意味でのPersonal Score)を実装するのは、もっと先、利用者の動きが見えてからでいい。そう割り切ったことで、少し気が楽になった。
「いつ行くか」を売るのか、個人スコアを売るのか

プリセットでの対応が見えたことで、では「有料化の本体」をどこに置くかという議論に戻った。
候補は二つある。一つは、「明日の午前中に行くのがベスト」といった「いつ行けばいいか(時間帯などのより具体的な先)」を有料にする案。もう一つは、先ほどの「Personal Score」自体を有料にする案だ。
AI(Gemini)からの提案は、一般スコアは完全無料にし、Personal Scoreを有料の芯に据えるというものだった。最初はログインユーザー全員に無料のβ版として開放し、習慣づいたあとにフラグを切り替えて定期購読者限定にするという見せ方だ。
僕は逆に、Personal Scoreよりも先に「いつ行くか」の判断自体を有料にすべきなのではないか、と迷っていた。
けれど、確かにGeminiの言う通り、週間波予報のページ(/forecast/)自体を最初から鍵付きにしてしまうと、ユーザーが毎日訪れる「習慣」が作れない。売りたいのは情報そのものではなく、「毎週海へ行くための判断を、手軽に使える状態」だ。
だから、まずは無料で見れる部分をしっかり作り、その1ページの中にJSとAPIで「有料枠(Personal Scoreなど)」を足す形がいい。
WordPress上で課金の挙動を検証したときにも感じたが、機能が存在することと、ユーザーがお金を払ってまで使いたいと思う導線は、まったく別物だ。
URLのディレクトリにこだわる夜

昼間は別のアルバイトや雑事をこなし、夜になってから再びPCに向かった。
今度はPANDORA(WordPressテーマ)をインストールする本番ディレクトリの位置で悩み始めた。
最初はサブドメイン(pandora.surf-ok.jp)にして、URLを /week/{spot}/ にしようかと考えていた。しかし、どうにもしっくりこない。
結局、メインドメインの直下に forecast/ というディレクトリを作り、そこへ置くことにした。公開URLは https://surf-ok.jp/forecast/yanagishima/ だ。
週間の波予報なのだから、URLにわざわざ week/ と入れるのは意味が重複して美しくない。そう思って外した。
ただ、この https://surf-ok.jp/forecast/yanagishima/ という形は、既存のシステム(REHUB)で「今日の波予報」の別名URLとしてすでに使っているかもしれない、という懸念が残った。今日の予報は別の紹介ページに残すとして、うまく住み分けができるのか。
仕様書はまだ更新していない。頭の中だけでこねくり回していても仕方がないので、とりあえずこの日の夜の段階での意向として、自分の中に留めた。
迷うことも開発の一部

結局、この日一日で完全に仕様が確定したわけではない。
Geminiに整理してもらった設計案をClaude Opusに引き継いで実装に進む準備はしたものの、まだコードは書いていない。
Web制作の仕事として受けているわけではなく、自分のための個人開発だからこそ、こうして「あーでもない、こーでもない」と迷う時間が許される。HSP気質でいろいろなことが気になってしまう性分だからか、URLの文字列一つ、課金のタイミング一つとっても、引っかかりを感じると立ち止まってしまう。
休みの日の朝にタバコを吸いながらPCに向かい、AIと壁打ちをしながら自分の考えの粗を見つけたり、予想と違うアプローチを教えられたりする。それが純粋に面白い。
次に試してみたいのは、実際にこの無料枠と有料枠の同居したページを組んでみることだ。まずは手を動かしてみて、また違和感があれば直せばいい。

