洗濯機からわかめのような黒いゴミが出た日。槽が汚いと思い、まだ洗っていない

暮らしと道具

洗濯機から、わかめのような黒いゴミが出てくる、と書いた。時刻は16時56分だった。

その日は、昼のほとんどを寝ていた。仮眠と書いた時間は16時までで、起きて最初に残したのは、プロテイン、という一言だった。そのあとに、引越しのバイトの疲れが2日残っている、と続いている。洗濯機のメモは、そこから20分ほどあとだ。

長く寝て、回復が自分の時間に戻ってこないように感じた話は、別に残している。

疲れの文を書いたすぐあとだった。それでも洗濯機は、黒い破片を出していた。薄くて、曲がっていて、先に来た言葉がわかめだった。布のごみというより、水の中でくねる薄い破片に見えた。その形に、わかめ、と付けている。

槽が汚れている、は見立てのままだった

洗濯槽の水面に浮かぶ黒い破片。裏側はまだ開いていない

理由は、自分の文ではこうなっている。洗濯槽が汚れているのが理由だと思う。

思う、で止まっている。槽の裏側を開けた記録はない。フィルターに何が残っていたかも、このメモには無い。服を洗っている途中で出たのか、空のまま回して出たのかも、書いていない。あるのは、出てくる、という現在形だ。一度だけ出た、とも、毎回出る、とも書いていない。今、出てきている、という書き方だった。

ほかの可能性は、このときは並べていない。洗剤の溶け残りか、前の洗濯物のほつれか、排水側から戻ったものか。そこを分けるより先に、洗浄するにはどんな方法があるか、おすすめを教えてほしい、と書いていた。方法をいくつか比べたい、というより、これで洗う、が一つ欲しかった。

この時刻に残しているのは、洗い方を教えてほしい、という一文だった。槽が汚いと思う。だから洗いたい。そのあいだは短かった。

濃度が分かれば、その分量で入れる、と書いた

閉めた洗濯機の横に、まだ開けていない白いボトルと空の計量カップ

同じ夕方、もう一つ聞いている。塩素系クリーナーなら、厨房用のブリーチで代用できないか。濃度を教えてもらえれば、その分量で入れる。

塩素系、が先に置いてある。酸素系と比べた文は、ここには無い。専用の洗濯槽クリーナーを買いに行く、とも書いていない。代用がきくなら、それで済ませたい様子がある。そして、濃度の数字が出たら、自分で測って入れるところまで、文が先に進んでいる。

入れる、は予定だ。入れた、にはなっていない。

この文に入っていないものを、あとから拾うと、いくつもある。洗濯機の型番。縦型か、ドラム式か。説明書が塩素系を認めているか。直前に別の漂白剤を使っていないか。厨房用のブリーチと、洗濯槽用の塩素系が、同じ中身だと思った理由。濃度の数字そのものも、自分のメモには無い。数字は、教えてもらう側に置いてある。

厨房で使う漂白剤は、少量を水に足して、作業が終われば流す感覚が残っている。洗濯機の水は、それよりずっと多い。同じ塩素という言葉でも、入れる器が違う。その違いは、質問を書いた時点の文には出ていない。先に出たのは、代用できないか、と、分量を教えてほしい、だった。数字さえ分かれば、あとは計量して注ぐだけ、に見えていた。

その夜、洗濯機の話は戻ってこなかった

夜、洗濯機は奥に置いたまま、椅子の上には翌朝の上着と鍵

おすすめを聞いたあとにも、分量を聞いたあとにも、回した、とは残っていない。すすぎが終わった、ゴミが止まった、匂いが残った、もない。

23時を過ぎると、書いていることは出勤のほうへ移る。翌朝、朝8時の現場へ、バイクで行くか、電車で行くか。黒いゴミの続きは、そこには出てこない。

どちらにするか決められないまま夜が終わった話は、こちらに残している。

洗わなかった理由は、その夜の自分は書いていない。忘れたのか、身体が重くて後にしたのか、数字が来るまで手を止めたのか。どれも、メモの外だ。残っているのは順番だけだ。16時台に見つけて、同じ日の夜には、別の悩みを書いていた。

乾かせば終わった朝とは、困りの場所が違った

乾いた洗濯物の横で、開いた洗濯槽の水面に黒い破片が残っている

前に、洗濯で困った朝がある。仕事の服を洗ったまま乾燥へ移すのを忘れて、生乾きの臭いが付いた。あのときは、近くのコインランドリーで20分ほど乾かして、臭いは残らなかった。困りごとが布の湿り気で、乾かせば片が付く話だった。

あの朝のことは、ここに書いている。

10月7日のゴミは、布を乾かして消える形には見ていなかった。出てくる場所を、洗濯槽のほうだと思っている。思っているだけで、槽の中を確かめた文はない。乾燥機へ持っていく終わり方は、この日の候補に入っていなかった。入っていたのは、液体を入れて回す、のほうだった。何の製品にするかを決めるより先に、代用と、分量だった。

洗ったあとは、まだこちらに無い

夜、開いたままの洗濯機と、一歩離れて置かれた閉じたボトル

この日のメモで辿れるのは、ここまでだ。

わかめのように見える黒いゴミが、洗濯機から出る。自分は、洗濯槽の汚れだと思っている。塩素系で洗いたい。厨房用のブリーチで代用できるなら、教えてもらった濃度で入れるつもりでいる。入れたかどうかは、書いていない。次の日に同じゴミが出なくなったかも、書いていない。

一回で溶けるのか、網ですくうことになるのか。機種によって、入れていいものが違うのか。それは、洗ったあとの話だ。この夕方の自分は、そこまで行っていない。槽の見立ても、代用がきくかどうかも、注いだあとの様子も、まだ開いていない。

7日の夜の時点では、濃度が分かれば入れる、までだった。説明書を開いたとも、槽を空のまま回したとも、その日の文には無い。分量を聞くところまで来て、洗った記録は、その夜にはまだ無かった。

この記事を読んで、何か感じるものはありましたか?
読んで何か感じるものがあったら、そっと「いいね」を押してもらえると嬉しいです。

「しゃとん’s EYE」を書いています。Web制作の仕事をしながら、生活の途中で感じたことと、ELDEN RING NIGHTREIGNのソロ攻略を記録しています。海と、深夜に考えごとをする時間が好きです。

関連記事

目次