『ELDEN RING NIGHTREIGN』を始めると、つい「少しだけ」のつもりが長くなる。
一度出撃すれば、探索、レベリング、武器集め、ボス戦まで気持ちがつながっている。途中でやめるより、せめて一区切りまでは進めたいと思ってしまう。しかも、負ければもう一度試したくなる。
最近は、忌み鬼を安定して倒すために、本編のモーゴットや鈴玉狩りを相手に練習していた。パリィできる攻撃を見分け、長い連撃には無理に割り込まず、攻撃が終わった後へ一撃だけ返す。少しずつ攻略の考え方が整理され、次はもっと上手く戦える気がしていた。
だからこそ、遊べる時間ができるとNIGHTREIGNを起動したくなる。
けれどある夜、私はあえて起動しなかった。
上達したいゲームほど、やめ時が難しい
NIGHTREIGNは、ただ気軽に遊ぶだけでも楽しい。
一方で、攻略を意識し始めると、一回の出撃が練習になる。
今回はレベルが足りなかった。
あの攻撃はパリィを狙わず回避すべきだった。
通常攻撃を二回振ったから反撃を受けた。
次は主力武器を早めにレアまで強化したい。
負けるたびに課題が見えるので、「もう一回だけ確かめたい」という気持ちが生まれる。
これは上達するうえでは良いことだと思う。何となく繰り返すのではなく、前回の失敗を次の出撃で検証できるからだ。
ただし、課題が明確であるほど、やめ時は難しくなる。
練習したいことが残っていると、ゲームを終了することが、成長を止める行為のように感じてしまう。
忌み鬼攻略で気づいた「全部やらなくていい」
忌み鬼を攻略するとき、最初はパリィできる攻撃を増やしたいと思っていた。
しかし、実際に安定させるには、すべてをパリィする必要はない。
見分けやすい杖の攻撃だけを狙う。光の武器や広範囲攻撃は回避する。長い連撃には途中で手を出さず、完全に終わってから大剣を一回だけ振る。
つまり、勝つために必要なのは、できることを増やし続けることだけではなかった。
「これは狙わない」
「ここでは攻撃しない」
「一発で止める」
そうやって行動を減らすことが、安定につながった。
この考え方は、ゲームをする時間そのものにも当てはまる気がした。
遊べるからといって、毎回NIGHTREIGNを選ばなくていい。上達したいからといって、眠い日や集中できない日まで練習しなくていい。
攻略中に危険な攻撃を見送るように、ゲームを始める機会そのものを見送る日があってもよい。
「やらない」は攻略放棄ではない
その日は、NIGHTREIGNを始めるだけの集中力が残っていないと感じていた。
無理に始めれば、レベリングや探索の判断が雑になる。ボス戦でも反応が遅れ、普段なら避けられる攻撃を受けるかもしれない。
そして負けた理由が、技術不足なのか、単に集中できていなかったのか分からなくなる。
それなら、その日の出撃を見送った方がよい。
ゲームをしないのではなく、いつでも止められる軽いゲームへ切り替えた。少し遊び、気が向かなくなればすぐ終了できる。攻略の続きを考え続ける必要もなく、結果を残そうと力むこともない。
ゲームには、集中して取り組む楽しさもあれば、頭を休ませる楽しさもある。
同じ「遊ぶ」でも、求められる負荷はまったく違う。
重いゲームと軽いゲームを使い分ける
以前は、やりたいゲームがあるなら、それを遊ぶのが一番だと思っていた。
けれど今は、ゲーム選びにも、その日の状態との相性があると感じている。
NIGHTREIGNのように、判断、反応、学習、長い集中を求められるゲームは、余力のある日に向いている。
一方、いつでも止められ、失敗しても気持ちを引きずらないゲームは、疲れている日にも楽しみやすい。
これは、どちらのゲームが優れているという話ではない。
その日に使える集中力と、ゲームが要求する集中力を合わせるということだ。
合わない日に無理をすると、好きなゲームが負担になる。逆に、余力のある日にしっかり向き合えば、練習も発見も楽しくなる。
休んだ翌日の方が、よく見えることもある
上達したいときほど、練習量を増やしたくなる。
しかし、反応が鈍い状態で何度も失敗すると、悪い癖を繰り返すこともある。早すぎる回避、欲張った二発目、焦って出すパリィ。疲れているときほど、分かっているはずのミスが増える。
一晩休んだだけで、敵の動きが前よりゆっくり見えることがある。
昨日まで難しかった攻撃へ自然に反応できたり、無理に攻撃しなくても待てるようになったりする。
練習している時間だけが、上達を作るわけではないのだと思う。
やらない時間に頭の中が整理され、次の出撃で使える形になることもある。
ゲームを長く楽しむための判断
私はNIGHTREIGNを攻略したいし、もっと上手くなりたい。
だからこそ、毎日無理に起動するのではなく、その日の状態に合わせて選びたいと思う。
集中できる日は、忌み鬼の攻撃をよく見て、パリィと回避を使い分ける。反撃は一発で止め、勝てなければ原因を一つ持ち帰る。
集中できない日は、軽いゲームを少し遊ぶか、何もせず次の出撃へ備える。
ゲームを休むことは、ゲームへの熱意が下がったという意味ではない。
好きなゲームを、嫌になるまで消耗して続けないための選択である。
忌み鬼攻略で覚えたのは、すべての攻撃へ反応しなくてよいということだった。
避ける攻撃を決め、見送る場面を作り、確実な隙だけを取る。
もしかすると、ゲームとの付き合い方も同じなのかもしれない。
毎日すべての機会をつかもうとせず、今日はやらないと決める。
その判断もまた、長い目で見れば攻略の一部なのだと思う。